「子育てするなら、やっぱり広い家に引っ越さなきゃ」——そう思っていませんか?
私自身も結婚当初は、家族が増えたら2LDKや3LDKの広めの間取りに住むんだろうなと漠然と思っていました。
でも、5年前に息子が生まれてからも、私たち家族(夫・私・息子・猫1匹)は、息子が生まれる前から住んでいる45㎡の2DK賃貸に住み続けています。気づけばもう7年同じおうちに住んでいます。
子どもが生まれるとき、「ちょっと狭いんじゃないかしら?」と周りにも言われましたが、実際に子どもと暮らしてみて感じるのは「ファミリーで暮らすには確かに狭め。だけどストレスはない」ってことです。
実は、このコンパクトなおうちでの暮らしには、 お金も、時間も、気持ちもラクになる“メリット”がたくさんあった のです。
今回は、わが家が実際に暮らして実感している「狭いおうちだからこそのメリット5選」をご紹介します。
ファミリーでこれから家探しをする方や、「今の家って家族で住むには狭いかも?引っ越すべきかな?」と検討している方のご参考になればうれしいです。
コンパクトなおうちに住むメリット5選【わが家の実体験】
①家賃が抑えられる
コンパクトなおうちに住む一番のメリットは、やはり 家賃が安いこと。
最近は家賃相場が上昇していて、家計にとっては大きな負担となっています。
試しにわが家のあるエリアで、2DKと2LDKの物件の家賃相場を調べてみると、なんと10万円以上の差がありました。
その差額は、年間で実に100万円以上!
もし固定費をそれだけ抑えられれば、その分を貯蓄して「将来の教育費」に備えたり、子どもの体験を豊かにするための「家族のレジャー」、家族の健康を守る「人間ドック代」、時間を生む「時短家電」などに回し、生活のクオリティを上げることができます。
②利便性の高い物件も選択肢に入る
わが家が今のおうちから引っ越せない理由のナンバーワンも、これです。
「駅から近い」「スーパーが近い」「勤務先へのアクセスがいい」——利便性のよいエリアで、かつ、広い間取りとなると、どうしても家賃が跳ね上がり、予算をオーバーしてしまいがちです。
その点、2DKでもOKとなると、 賃料を抑えつつ利便性の高い物件も選択肢に入ってくるのが魅力。「広さ」を犠牲にしてでも「立地」を優先するということですね。
わが家も都心にほど近い住宅街にありますが、駅・職場・買い物・公園がいずれも徒歩10分圏内なので、移動に関してはストレスが少なく便利です。
夫は自営業ですが、朝早くや夜遅くに仕事するために職場に行ったり、あと、忘れ物をよくするので(笑)、家と職場が近いということは、仕事の効率をよくするためにも必須だったりします…。
③ 家事動線がコンパクトで効率的に家事ができる
②で述べた理由からコンパクトなおうちに住むことになったわが家ですが、結果的に享受したメリットは他にもあることに気づきました。
まず、家の総面積が狭ければ、室内の移動距離が短いので 自然と家事の効率がアップします。
例えば、乾燥が終わった洗濯物を洗面所からクローゼットまで運んでも10歩なので一瞬。
料理してからダイニングに配膳するのも5歩なので一瞬。
よく、家事動線を考えて家具を配置すれば効率化できるとも聞きますが、なんとなく難しそうでメンドクサイ。でも、狭いおうちでは、わざわざ家事動線を考えなくてもいい!だって、そもそも家の端から端まで移動しても数秒ですから…!
狭い=動線が短いからラク。
これは住んでみて日々実感していることです。
④ 掃除の範囲が狭くてラク
家が狭いと、掃除にかかる労力もぐっと減ります。
ズボラーなのにワンオペ家事担当の私にとっては、これが本当にありがたい!
わが家は専有部分がワンフロアの2DKなので、毎朝タイマーでお掃除ロボ(水拭き機能付き)を起動するだけで家全体の掃除がほぼ完了。10分程度で家中がスッキリします。
手動で掃除機をかけていた時代でも、5分以内で終わってましたので、それほど負担感はなかったです。
また、浴室や洗面所のサイズもコンパクトなので、水回りのお掃除もサッと掃除して終わり。
これに対して、実家は2階建ての5LDKで、1階にも2階にも洗面所とトイレがあり、掃除にかかる労力も2倍だったので、ついギリギリになるまで掃除できず、実家住まい時代は母任せになってしまうことも多かった…(反省)。
ですが、今は代わりに掃除してくれる人がいない!
わが家は、なんだかんだ私のワンオペ家事になってしまっているのですが、今より広い家だと、家事の負担は重くなるでしょうから、ワンオペ家事への不満が溜まってしまうかも…。そう考えると、コンパクトなおうちは夫婦仲を良好に保つのにも一役買っているかもしれません(笑)。
⑤ 置く物を厳選したら、物が少なくなり、片づけのストレスや無駄遣いが減った
コンパクトなおうちのデメリットは、そのまんまですが、「狭い」ことです。
狭いおうちに、大量の物を置こうとしたら物が溢れてしまい、物の住所(定位置)を定められなくなって、片づかなくなります。
ただ、そこで、スペースが限られている分、「置ける物が限られているから、置く物を厳選する」という方向に舵を切ると、自然と「本当に必要なもの」だけを持つようになります。
すると、結果的に 物が少なくなり、片づけにかかる時間も大幅短縮!
例えば、わが家では、リビングが子どものおもちゃで一時的に散らかっても、数分もあれば元通り。
「片づけに何時間もかかる」なんてことがなくなり、部屋が散らかることへのストレスが激減しました。これは、散らかしがちな小さなお子様のいる家庭ではとても助かることではないでしょうか。
また、物を厳選する習慣が身につくことで、「これを買うべきかどうか」をよく吟味するようになり、無駄遣いも減少。
狭い家のおかげで、消費傾向が整い、家計もシンプルに管理できるようになったのは、副次的ですが大きなメリットだと感じています。
コンパクトなおうちで快適に暮らすための工夫
これまで、コンパクトなおうちは狭さというデメリットを上回るメリットも多いというお話をしてきましたが、何も考えずに生活していると、物に居住空間を奪われがちなのは確か。
そこで、わが家では、以下のような工夫を取り入れることで、2DKの暮らしを快適にしています。それぞれの具体的な内容については、今後少しずつご紹介していけたらと思っています!
① 収納は壁面収納を第一の選択肢にする(物を置いて床面積を狭めないように気をつける)
② 家具は“多機能”で“軽やか”なものを選ぶ
たとえば…
- ダイニングテーブルは作業台と兼用
- ソファは置かず、不要なときは収納できるクッションを選ぶ
- ベッドは置かず、フローリングに敷けるマットレスを選び、起床後はたたむ、など。
③各自の物を置くスペースを決める
家族それぞれの物の置き場所を決めておくことで、そのスペースから物が溢れないように各自管理してもらえます。
④ デジタルを活用して“物を持たない”
たとえば…
- 書類はPDF化してクラウド保存
- 書籍はなるべく電子書籍に切り替える、など。
まとめ|コンパクトなおうちは、工夫次第で豊かに暮らせる
子どもが生まれたら、広い家に移り住まなくては、というのはもしかしたら固定観念なのかもしれません。
特に子どもがまだ小さくてプライベートな空間を必要としないうちは、家賃が抑えられ、家事がラクになり、物が自然と整理される というメリットを享受するために、あえてコンパクトなおうちに住むというのも有力な選択肢かなと思います。
実際に、わが家も子どもが生まれてから5年ですが、収納や家具の選び方、物を厳選するといった家族でのルール作りを工夫しながら、快適に暮らしています。
私たちがこのおうちで7年暮らして感じているのは、 「おうちがコンパクトなのは不便ではなく、むしろ暮らしを快適にしてくれる要素」 だということ。
もちろん、なかには広い家に住むことが理想なのに、家賃との兼ね合いでできないとお悩みの方もいらっしゃると思います。でも、お金のかかりどきはコンパクトなおうちに住み、なるべく家賃を抑えながら、いつか広いおうちに住む将来に備えるという考え方もできます。ぜひコンパクトなおうちのもつ豊かな可能性に目を向けて、前向きにとらえていただけたらと思います。
せっかくなら、住んでいるおうちのことを気に入って暮らせたらいいですよね。
以上、これからおうちを選ぶ方や、今の家でもっと快適に暮らせないかなと考えている方のご参考になるところが少しでもあったら嬉しいです!
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